勤務年数

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あの時の私へ

さあ、今日何を聞きたいですか?

どれくらい勤務するのかって?

結構早いんですよ。

私がいたところは昔も今の日本人CAは数年単位の契約制です。

定年までなんてありえない。もちろんエアラインによっては違います。

外資系は多いのではないでしょうか。

キャリアや昇進を望むなら外資系よりJALやANAの正社員を目指すほうがいいかと。

外資系エアラインの現地クルーにはもちろん勤務年数や実績によってパーサーや管理職へ出世するチャンスはあります。

先日、知り合いの娘さんに尋ねられた時はさすがに答えに困りました。

「なぜ辞めていくのですか?」

(やってみたらわかるんだけどね・・・)

そんな風にはCAを夢見るお嬢さんを前にして言えなかったですね。

もちろん他の外資系エアラインにトランスファーする人もいれば、国内LCCへ移る人もいるのでしょう。

ホテル業界に転職した人もいました。

はじめから契約制を承知なので、昇進などまず期待しないものです。

向こう見ずでそれほど後先のことを考えずにチャレンジする人が多いかもしれません。

外資CAになるのは難関なので、そこでキャリアを積むことを考えるよりもまず、採用されることに集中するからではないでしょうか。

で実際フライトし始めてから悟るようになります。

「結構キツい・・・。」「こんなはずじゃなかった。」

何がって?

身体が。精神的にです。

「ここまでハードワークだとは・・・。」

ガテン系ワークとも言われます。国際線での時差ボケと長時間立ちっぱなしのデューティ。

クルーに、パッセンジャーに、コックピットにと、どこでもいつでも絶えず気を遣ってナイスでいなければならないし、時には理不尽な客の苦情処理係になり、嫌味でイケずなクルーにいじめられたりすることも。

離着陸のくり返しは子宮に良くないことをなんとなく身をもって感じてました。

体力面では不安を感じる仕事で、膀胱炎をはじめ、さまざまな不調と友達だったんですよ。

あれだけの好待遇に見合った仕事量です。体力重視の。

「あ~たたち、嫌だったらいつでも辞めていいのよ。代わりはいくらでもいるんだから。」 超コワい教官に訓練中から言われ続けたセリフでした。

毎年採用がありますからね。 若干名とは契約制による退職人数とプラスアルファの欠員をふまえての話です。

自分の同期はフライトを始めて1年未満で数人、2年、3年未満~5年でほとんどがバイバイしていきました。

日本にいる恋人を会えないからとか、結婚とかが建前だけれど実際のところ、それを犠牲にしてまで続けたいと思える仕事ではないというのが本音かもしれません。

もちろんさまざまな事情で辞めざるを得ない人もいるかもしれません。

キツイ思いをしながら勤務し続けていると、日本に帰って地上で働くことが全うであるような気もしてきました。正直なところ、このくらいで十分かなと皆思うのかもしれません。その証拠に契約制の待遇改善を要求する人が現れていないことがあると思います。

会社側も若くてキレイでフレッシュな人をどんどん投入していったほうが都合がいいのでしょう。

双方の利害が暗黙の了解で一致しているよね、と内輪でよく話していました。

もちろん推測もあるけど、聞いた話でもあるのは事実。

先輩・後輩を通じて同じ感じだと思うんです。

話は逸れますけど、同期が次々に辞めていくと残された身としては哀しいものがあるんですよ。

「早く辞めたほうが身のためじゃない?でも頑張って。お先に。」

そんなセリフってある?ヘンに自虐的。

中でもルームメイトが辞めるとさらにキツイ。お財布事情にか関わってくるので。

広いマンションの家賃を自分一人で払うはめになるからです。最初は3人でシェアしていたのに、2人になり、ついにはひとりに・・・。

そんなときガランとした広い家にぽつりはさすがに淋しいし、金銭的にも負担でした。

で、新しい住処を探すか同じような人を探して頼むとかです。

私は4回ほどそんな理由で住まいを移りました。

中には本音を出さない人もいたけれど、同期っていうのは心の支えで、唯一心を割っていろんなグチを打ち明けることのできる存在なのです。

そんな人達が一人、二人と次々に彼女たちが辞めていき、そのたびに心細く感じていました。

ごめんなさい。幻滅させるような余計なことを書いてしまいましたね。

でもひとつ言えることは・・・。

それでもやってみる価値がある仕事ということです。

どんな仕事でもいい面ラクな面はあります。少なくとも単調の仕事ではありません。

毎回テストの内容が変わるようなものです。いろんなシチュエーションとパターンと人がいます。

より早く的確に、丁寧に優雅に、臨機応変に、気配り心配り目配りを欠かさず、相手の立場にいつも寄り添うといったこの仕事は、サービス業の真髄を極められます。

上限のないおもてなしの精神ですね。性格的にいつも他人を思いやることができる人や、サービス精神旺盛な人が向いていると思います。あと外資系なので国際志向が強い人が望まれますね。

自分自身の能力の限界と闘うことになりますが、より高みを目指しているとハードな分だけ充実感が味わえます。逆にそれなりにやっていて文句を言われることもありません。要領よくしてさえいれば手を抜くことも可能です。

私は自分に厳しかったので「やっぱり◯◯エアーにしてよかった」「ありがとう」と、満足げな表情で降り際に言ってもらえるとうれしかったし、やり甲斐を感じたものです。フライト後は毎回反省してばかりでした。満点は自分になかなか出せなかったですね。

つまるところ曖昧な言い方しかできませんが・・・。

この仕事はやっていて面白かったです!

めちゃくちゃ冒険できますから。エキサイティングですから。 たくさんいい思いしますから。

なりたいと思っているそこのあなたが想像しているようなことを

本当にそっくりそのまま体験できますから。

えっ?私にあなたが見えているかですって?はい、もちろんそうです。

だってあなたは私なのですから・・・。

条件やあとさきを深く考えていたら選択肢は狭まるし、チャンスが掴めないときがあります。

それよりも前へ進むことが大事かもしれません。

長い人生、どうせなら人がやってないワクワクするようなことにチャレンジしたっていいじゃないですか。

やりたいことに体当たりしたっていいじゃないですか。

今の私より